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残念な人生コンテスト〜2023〜

1名無しサンプリング@48kHz
AAS
ゴブリンが指摘するようにHIDEチャンは「残念な人生」を送っていた
高齢独身、かつては作曲家を目指したがモノにならず
DTMの末端にしがみつき音楽を職業とする人を嫉妬する

「残念な人生」

────そう、あの日までは

平成も終わりに近づいたある夏の日
夜勤のバイトのため隅田川河口を歩いているとHIDEチャンは河原にキラキラ光る物を見つけた

何かと思い近づいてみると、それは金色に輝く時計だった

「ロレックス?」
HIDEチャンは手に取ってみるが、そんなはずはない
バカな
おもちゃか何かに決まってる!

だがその金のロレックスはずっしりとした重みを持っていた

気が気ではないHIDEチャンは大黒屋門前仲町店にかけこむと、店員に査定をせかした

大黒屋店員は言った

「確かに本物の金のロレックスです」
「それも───」

きわめて希少価値の高いエクアドル製の黄金を用いた通称エル・ドラドと呼ばれる無二の逸品だったのである

予期せずして黄金のアーティファクトを手に入れたHIDEチャンの人生は、ここから変わった

つづく

2023/05/19(金)17:10:25.01(PWWA5e67.net)

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