場違いな感じもするが…
　「新耳袋」で有名になった「山の牧場」の話。ずいぶん以前に、あれを読んでいて「あ、これは知っている。テ
レビで見た…」と思い出した。今から30年以上は前の怪奇現象紹介番組だったんだけど、その番組の終盤で紹介
されていた映像が、「心霊番組」とは違う気味悪さで、どう見ても精神を病んだ人の仕業としか思えなかったので、
異様に良く覚えていた。
　赤いペンキで「助けて」と書かれていたり、あるいは宇宙文字(?)の書かれた壁。同じくびっしり奇怪な文字と落
書きのような人体などが恐らくボールペンで全頁に渡って書いてある手帳が床に転がっていて。そしてあちこちの
神社などからもらってきたものか、お札がびっしり貼られた部屋や、人形がぎっしり集められた部屋の映像に淡々
としたナレーションがついていた。(巨石やひっくり返ったトラクターの映像の記憶はない)。
　新耳袋を読みつつ「そうそう。そうだった…で手帳があって…ああやっぱりアレか」と思った。

　で、著者の一人、中山市朗氏がもともと映像関連の仕事をされていたというので、この方があの番組の制作に関わ
っておられたんだろうなと長い間、思っていたのだが、その中山氏の書かれたブログなどを読んでもそんな番組の話
は出てこない。最初にテレビ取材がされたのは北野誠のサイキックTVだったとかで、その映像も見てみたが、具体的
な"異様な"内部が撮影されたのではないようだ。このネット時代、ずいぶん昔の番組でもブログなどで紹介する人が
多いし、まして有名な「山の牧場」の生映像だから…と調べてみるのだが、今のところ紹介記事などは見かけない。
あの番組はなんだったんだろうなあと思う。